やってみよう!ベクター画像

ベジェ曲線でいろいろ描きます

ロゴデザイン考察 法律事務所のロゴ

久しぶりの投稿です。
このところクラウドソーシングのロゴのコンペに応募していました。
ですが、なかなかうまくいきません。
最近での採用回数は2回。採用確率は5%もないかと。
なのでロゴデザインのレベルを向上させるため、ロゴの制作過程を視覚的、思考的に整理していきたいと思います。

※ここで記載されているロゴの表記名称は架空のものです。
 
さて第1回目はこちらのロゴ。
【設定】
業種:法律事務所
求めるイメージ:
正義や光といったものが感じられるもの
シンプルなもの
 
クラウドソーシングでは、依頼内容からあまり情報が得られないことが多々あります。
そういうものには手を出さないというやり方もあります。
丁寧にヒアリングしていくという手もあるでしょう。
私は、書いていないということは「分からないからおまかせで」ということだと判断し、こちらの自由な発想でやることにしています。やってみたいことを試す機会として使わせてもらいます。
 
想定ターゲット:
法的手続きが必要な困っている人
想定コンセプト:
困っている人を照らす光
想定目的:
事務所イメージの周知
 
以上の情報から決定したデザインのイメージ
目的に対して真っすぐに突き進む姿勢と、人々を明るく照らす様を表したデザイン。
光を表すモチーフを使って、司法の「司」の文字のシルエットを表す。
 
そのイメージで作成開始。
使うソフトはInkscape
こちらが途中経過。

右上から始まり左へ右へと。

途中、人々を守る正義の盾、地平から昇る太陽、といったものも試しながら右下へと行きつく。
イメージが浮かんでいるものは紙に描いてからパソコンで清書しますが、今回は浮かびづらかったのでキーワードを元にいろいろな形を組み合わせていきました。
 
まとめたのがこちら。

 
なんとなくアンバランスな印象だったので調整。

少しずつ形を変えて、縦線を垂直に下ろすことで安定感が出たかと。
これはこれで完成となるのですが、
シンプルなロゴというのは、「見た目がシンプル」というだけでなく、「発想がシンプル」ということでもあると気づきました。
「見た目がシンプル」なものはこのロゴのように抽象画的になってしまうことがあり、パッと見で何を表現しているかわからず、結果シンプルでなくなってしまいます。
 
そこで全く別の切り口からデザインしたのがこちら。
「サンプル」のアルファベット表記「SAMPLE」の「S」「A」を使ったロゴ。

文字の線が、曲がったり、枝分かれしていることから困っていることを表す。
その中央に星を付けることで方向を指し示してくれる光を表現。
実際クラウドソーシングなどで採用されたものを見ていると感じるのは、
「こういうシンプルな発想でいいんだ」ということ。
いろいろな発想で考えて、無駄をすべて省いて、残ったものを汲み取るといった感じでしょうか。
 
ちなみにこの「S」「A」ロゴの作り方。
パーツはこのような感じ。
円弧の線と直線を組み合わせるだけ。
この辺りはベジェ曲線の最も得意とする分野。

 
星パーツは長方形を加工します。

画像上部左から
・長方形を作成
・長方形のオブジェクトをパスに変換
・長方形の四すみのノード(点)を選択して「新規ノードを選択セグメントに挿入」
・長方形の四すみのノード(点)を選択して削除
・ノードから伸びているハンドル(○の付いた線)をCtrl+Shiftを押しながら選択してすべて削除
できたものを複製して90度回転させれば星パーツ完成。
 
あとは並べるだけ。

アクセントとスペース確保を目的に、斜めにカットするため、緑色で描かれている長方形を用意して差分。パーツを配置すれば完成。